NHK大河【真田丸】が教えてくれる 真田昌幸の凄み
今日は我が故郷、信州の誇りでもある
真田氏から人を動かす極意について
触れていきたいと思います。
今年のNHKの大河ドラマは『真田丸』
信州を代表する戦国武将
真田氏についての物語です。
私も大好きで、これだけはビデオに撮って
長野に帰る度に、欠かさず観ております。
三谷幸喜さんの脚本も中々に
斬新な描き方で大いに楽しんでおります。
ちなみに今日取り上げるのは、
【真田日本一の兵】
(さなだひのもといちのつわもの)
で有名な真田幸村さんではなく
(信繁:幸村は通名。本名は信繁)
そのお父さんの昌幸さんの方です。
このお父さん、
真田昌幸(以下敬称略)も
とんでもない才覚の持ち主。
軍略で言えば、
幸村をはるか上回る力の持ち主です。
そんな真田昌幸が残した
【人を動かす】素晴らしい言葉が
先週の真田丸で放映されていました。
ドラマの一節とは言え
本当にいいそうな重い一言。
いや、
これが理解出来ていないと
これだけの事は成し遂げられないな
という本質を突いた言葉。
それを今日は
ご紹介して参りたいと思います。
歴史が大好きな庄田なので、
少々細かいところまで描写しますが
(しかも、郷里の英雄ですから)
これが分かったら、
あなたも色々な場面で人を動かし
物事をうまく運べてしまうかも…
真田昌幸は こんなスゴイ人
ちなみに、
あまり真田昌幸を知らない方のために
彼の実績を先にご紹介。
(写真は真田丸での昌幸、草刈正雄さんが演じてます)
冒頭に書きましたように、
真田昌幸は2度に渡って徳川軍
(家康さんの部隊です)
を撃退しています。
そのどちらも真田の本拠地になる
長野県上田市の上田城を舞台にしましたので
それぞれ
第一次、第二次上田合戦
と呼ばれております。
第一次上田合戦は
真田軍 V.S. 徳川軍
兵2000 兵7000
(一説には1万)
で行われました。
真田側が上田城に籠もり
徳川が攻める側なのですが
普通に考えたら、
あなたはどう結果を予想しますか?
普通は真田はまず勝てません。
しかし、その結果は…
戦死者の数が
真田軍 V.S. 徳川軍
40数名 1300名超
と記録に残っております。
3倍の兵を相手に、
とんでもない大勝利です。
第二次上田合戦は
真田軍 V.S. 徳川軍
兵2000 兵38000
という
第一次の上田合戦以上に
とんでもない数の差です。
しかも、です。
この第二次の戦いは
いわゆる関ヶ原の戦いに至る
徳川対豊臣
東軍と西軍に別れて争った
天下分け目の戦いの中で
行われていますが
徳川軍3万8000は
徳川秀忠(後の2代将軍)の初陣として
何としても勝ちたい戦であり
また、そのために
本多正信、榊原康正といった
徳川家の中枢を担う武将が参陣しており
いわゆる徳川本隊そのものです。
その相手を色々な策を用いて
再び撃退し、上田の地で足止め。
上田で時間を費やしてしまったばかりに
かの天下分け目の関ヶ原の戦いに
この徳川本隊は参加出来ずじまい。
間に合うことが出来なかったのです。
これ以外にも数多くの武功を誇る
真田昌幸の人を動かす秘訣とは…
【真田丸】で描かれた 昌幸の語る【人を動かす極意】
関ヶ原の戦いから11年後。
昌幸が死期を悟り
息子、幸村に遺言を残します。
ちなみに、
関ヶ原ではご存じの通り
東軍、徳川方が勝ったので
西軍、豊臣方について上田で戦い
徳川に大いにダメージを与えた、
まして第一次の上田合戦でも煮え湯を飲まされた
真田昌幸、幸村親子は
本来なら死罪、殺されるはずでした。
そこを昌幸の長男、幸村の兄
東軍、徳川方についていた
信之が助命嘆願し、
高野山のふもと、九度山に幽閉され
そのまま昌幸は失意の中
九度山でこの世を去るのです。
その昌幸の最後の時に。
息子幸村に遺言を残します。
(ここからは真田丸からですが
この様な話をしていても
実際におかしくない資料があります)
それは…
後に起こる徳川と豊臣の戦いを予見し
幸村に豊臣方につくことをすすめ
その際に、もはや圧倒的不利な
豊臣が徳川に勝つための方策を
伝えるのでした。
その策の内容は省きますが、
幸村
『父上なら、うまくされるでしょうが
私には場数が足りません。
その様にうまく運べるかどうか…』
昌幸
『わしの策に場数など要らん。
一つ心得を教える。』
『軍勢を一つの塊と思うな。
一人一人が生きておる。
一人一人が思いをもっておる。
それをゆめゆめ忘れるな。』
真田昌幸を演じる草刈正雄さんの
演技は素晴らしく、本当に
見入ってしまったのですが、
それ以上に昌幸の言葉に
感じ入ってしまったのです。
そうです、そうなんです。
そうなんですよ!
多くの人は…
人を相手にしているのに
人を、相手を見ていないのです。
見ているように思っているけれど。
実際には、
自分の中で思い描いている相手
自分が決めつけた相手
を見ていて、
人そのものを見ていないのです。
相手を見ている、思っている、考えているようでも
実際には『自分の立場から観た』
相手を見ている、思っている、考えている
ということをしているのです。
なので、
『私は相手のことを考えているのに、うまくいかない…』
『人の考えている事が分からない…』
『人にうまく物事を伝える事や、共にしてゆく事が出来ない』
なんて事が起きてしまうのです。
人を、相手をしっかりと見て
その上で対応してゆくこと。
その大切さを、
昌幸は最後に説いたのでした。
先ほどの心得があるから、こんな事が出来る
先ほど紹介した第一次上田合戦。
この時の徳川軍は本隊では無く、
中核者のいない部下達だけの部隊
言わば2軍でした。
(本隊は豊臣秀吉と戦っていて
信濃の小大名ごときに
本隊が来る余裕も理由もない)
2軍とはいえ、
3倍以上を誇る徳川軍を相手に
昌幸は先ほどの考え方から
作戦を練ったのです。
中核者がいない軍は
武将同士が手柄を争うように
我先に、となり
一旦勢いがついたら
中々統制が取れない。
そこをつく
という感じで。
実際には、
少数の部隊で
わざと徳川軍の前まで行っては
大いに煽り、ちょっと戦っては
負けたフリをして城に逃げて。
勝手知ったる上田城に敵を引き込み
そこで万全の準備をした兵が
待ち伏せをして、
とことん徳川軍を敗北させたのでした。
これも、
兵7000の徳川軍という
ひとかたまりで見ていたら
自分の兵が2000では
とても勝算を持つ事は
出来なかったでしょう。
ただ、しっかりと
その内容、人を見て。
本質を見たからこそ
大勝利を収めることが
出来たのです。
これを現代に置き換えるなら
○○会社の××さん
なら、
○○会社の営業さん、課長さん
なんて感じでくくってしまって
その人の人柄を忘れてしまったり。
お客様商売でも
みなさん、みんな
○○と言っています
という感じで、
十把一絡げにまとめてしまったり。
会社の指導でも、
一人一人の性格や状態を理解せずに
同じ様な言い方、同じ様な指導を
押し通していたり。
etc…
これでは、
真田昌幸が起こしたような
奇跡の様な大勝利は得られません。
人を理解するから、人そのものをしっかり観るから 奇跡は起こせる
物事を動かすのは、
どんな事でも人です。
人であるからこそ、
一人一人性格が違い、気持ちが違い
状況も違います。
そこを理解した上でなら…
真田昌幸の様に、
本来ならあり得ない事は
いくらでも起きるのです。
とんでもない大クレームから
一転大きな信頼を得たり
どう考えても勝てない競合相手を
押さえ込んで採用されたり
普通なら出来ないような事を
皆の意思をまとめることで、
まさしく奇跡をおこしたり
etc…
今回の真田丸での昌幸での言葉。
本当に 金言 でした。
この世の中を生きていくことは
人人の中で生きていく事です。
で、あるならば。
この金言、
あなたにも大切にして
頂きたいと思います。
ちなみに
リーダーになりたい
人を引っ張る側になりたい
何かを世の中に発信していきたい
人を動かして、自分の能力以上のことを
成し遂げたい
特に、こんな方は
今日紹介した金言、考え方は
絶対に欠かせません。
鉄板です!!
大事になさって下さいね。
ちなみに、この回の真田丸。
明日再放送で観ることが出来ます。
実際にTVで確認したい方もぜひ。
明日10月1日のNHK
午後1時5分〜
決してNHKの廻し者ではないですが
気になる方は、ぜひチェックしてみて下さい。
NHKの真田丸公式サイトの中野
あらすじのところで、このシーンを観ることが出来ます。
第38話 昌幸 で 確認することが出来ます。
真田丸は、本当に役者さんの演技が素晴らしいです。
もうじき終わりますが、とても楽しみです。